みずほのカネボウ株評価書です

ちなみに、これは、平成21年ワ14798)において、乙号証として、旧カネボウが自ら公開したもので、誰でも閲覧することができます。なお、カネボウ個人株主の権利を守る会やその役員・会員は、それ以前に、みずほの評価書を開示したことはありません。裁判所の決定文の中に、みずほの評価書に言及した部分があり、それをアップしたところ、「評価書を開示した」などと言いがかりをつけていたものです。

みずほ証券は、カネボウの株式を9万株も保有しており、もちろん162円での公開買付には応じていません
戦後最安値の277円大幅に下回るのだから当然です。後に裁判所は360円としています。
このような利害関係のある状態で評価を引き受けること自体が異常です。


そして、評価書を見ると、
DEレシオが△15%になっています

負債/資本 がマイナスというのですから、負債がマイナスということになりますが、いうまでもなくこれは理論的にあり得ません

人間に例えれば、体重がマイナスだとか、

身長がマイナスだとか、そういう想定を置いているわけです。

加重平均資本コストは、DCFで分母となる数字で、

大きければ価格は安く、

小さければ価格は高く

なります。

企業は自己資本と借入金で資金を調達しますから、加重平均資本コストは、エクイティコスト9.15%と、デッドコスト3.67%の間に来るはずです。

例えば、資本と借入金の割合を11とすれば、6.41%になります。

ところが、みずほ証券は、DEレシオをマイナスとすることで、エクイティコストよりも、さらに加重平均資本コストを高くしています。

これによって、価格を引き下げているわけです。

また、エクイティコストにもインチキがあります。

東京地裁・高裁が、「交渉項目にすぎず、根拠があるわけではない」として、加算すべきでないとしたスモールビジネスプレミアムを加算していることです。

これを加算せず、資本と借入金を11とすれば、加重平均資本コストは4.91となり、これを使って計算すると、みずほ証券の資産よりも、倍以上高くなります。

平成24年、みずほFGに以下の提案をしたところ、一割を超える賛同を得ました。

一 定款一部変更の件(利害関係ある場合の株式評価について)
1.議案の要領 定款に以下の条文を加える。
「当会社が経営管理を行っている銀行、証券会社、コンサル会社等の子会社・関連会社(以下、「傘下企業」という)が、業として企業価値評価書を作成することを依頼された場合においては、対象会社と利害関係がある時は、依頼を受けるか否かについては慎重に意思決定する様、傘下企業を指導しなくてはならない。 」
2.提案の理由
 平成18年、カネボウに対し低廉過ぎるTOBと営業譲渡が行われ、一般株主が追い出された際、ファンド連合が価格の根拠としたのが、みずほ証券の作成した企業価値評価書であった。後に裁判所が360円の価値があると認定した同社株を、みずほ証券は戦後最安値277円(併合考慮後)すら下回る1株162円と評価し、この評価に基づきファンド連合は一般株主を低価格で追い出した。営業譲渡時の評価書では、資本に対する負債の割合をマイナス15%などと理論的にありえない操作まで行い、低価格に算定していた。
 みずほ証券は、平成18年4月当時カネボウ株式を9万株保有しており、利害関係があり、評価書作成料が実質的な損失補填であったと疑われかねない事態が発生していた。今後、このような評価書を濫造した場合、みずほ証券や親会社である当社が損害賠償を請求される可能性が高く、このようなリスクは回避すべきである。